故 古橋廣之進


文化勲章受賞 記念祝賀会での写真
浜名湖畔の自然と人の縁に恵まれて、少年の頃から水泳に親しみ、天性の資質と持ち前の根性・努力とで頭角を現し、小学6年で早くも学童日本新記録を出し、
「豆魚雷」と愛称されました。しかし後に左手中指第一関節切断という水泳選手にとって致命的な悲運にまで見舞われました。日本大学に進学した戦後は、さまざまな試練を克服し、《努力・我慢・克己》をモットーに、国内大会はじめ全米水泳選手権大会などで、世界新記録を33回も更新するという前人未到の金字塔を樹立し、
『フジヤマのトビウオ』と称賛され、敗戦日本の威信を高め、国民に強く復興の勇気と生きる希望を与えました。氏のスポーツ哲学は、単にスポーツの世界に留まらず広く《人間いかに生きるか》という教育・文化にまで高めた「スボーツ文化の大成者」としてのご功績により文化勲章受章を受賞されました。偉大な《生涯水泳人》を生んだ浜松市は『古橋廣之進記念浜松市総合水泳場』をオープンし、ご功績を顕彰しつつスポーツ文化都市としての発展を期しています。
生年月日 | ||
昭和3年9月16日 | 静岡県浜名郡雄踏町に生まれる | |
学歴 | ||
昭和16年3月 | 町立雄踏尋常高等小学校卒業 | |
昭和20年3月 | 静岡県立浜松第二中学校卒業 | |
昭和26年3月 | 日本大学法文学部政治経済学科卒業 | |
職歴 | ||
昭和26年4月 | ~昭和41年3月 | 大同毛織株式会社 |
昭和41年4月 | ~昭和42年3月 | 日本大学専任講師 |
昭和42年4月 | ~昭和50年3月 | 日本大学助教授 |
昭和50年4月 | ~平成10年9月 | 日本大学教授 |
平成10年9月 | ~平成14年3月 | 日本大学非常勤講師 |
平成10年11月 | 平成21年8月2日没 | 日本大学名誉教授 |
スポーツ団体歴 | ||
昭和32年4月 | ~昭和52年3月 | 日本水泳連盟常務理事 |
昭和43年10月 | ~昭和51年7月 | 国際水泳連盟理事 |
昭和51年7月 | 平成21年8月2日没 | 国際水泳連盟副会長 |
昭和51年4月 | ~昭和53年3月 | 文部省視学委員 |
昭和52年4月 | ~平成5年3月 | 日本ユニバーシアード委員会委員長 |
昭和52年4月 | ~平成元年8日 | 日本オリンピック委員会常任委員 |
昭和52年4月 | ~昭和59年11月 | (財)日本水泳連盟副会長 |
昭和60年4日 | ~平成15年3月 | (財)日本水泳連盟会長 |
平成2年5月 | ~平成11年3月 | (財)日本オリンピック委員会会長 |
平成3年7日 | ~平成19年8月 | 国際ユニバーシアード連盟副会長 |
平成11年4日 | 平成21年8月2日没 | (財)日本オリンピック委員会顧問 |
平成12年4月 | 平成21年8月2日没 | アジア水泳連盟会長 |
平成15年4月 | 平成21年8月2日没 | (財)日本水泳連盟名誉会長 |
平成19年8月 | 平成21年8月2日没 | 国際ユニバーシアード連盟最高名誉メンバー |
平成20年3月 | 平成21年8月2日没 | 日本ユニバーシアード委員会名誉委員長 |
主な大会競技歴 | ||
昭和21年 | 第1回国民体育大会・宝塚 400m自由形優勝 | |
昭和21年 | 琵琶湖横断遠泳大会優勝 | |
昭和22年 | 日本水泳選手権 400m(世界新) 1500m自由形いずれも優勝 | |
昭和22年 | 日本学生水泳選手権 400m・800m自由形いずれも優勝 | |
昭和23年 | 日本水泳選手権 400m・1500m自由形いずれも優勝・世界新 | |
昭和24年 | 全米水泳選手権 400・800・1500・800mリレーいずれも優勝・世界新 | |
昭和25年 | ブラジル国際水泳 400・800・1500m自由形いずれも優勝 | |
昭和25年 | 第3回日米対抗水泳200m(日本新)400・800m(世界新)いずれも優勝 | |
昭和27年 | 第15回オリンピック・ヘルシンキ大会 主将 400m自由形入質 | |
主な大会参加歴 | ||
昭和31年11月 | 第1 6回オリンピック・メルボルン大会 水泳チームマネージャー | |
昭和35年8月 | 第17回オリンピック・ローマ大会 本部視察員 | |
昭和39年10月 | 第18回オリンピック・東京大会 団長秘書 | |
昭和43年10月 | 第19回オリンピック・メキシコ大会 水泳チーム監督 | |
昭和47年8月 | 第20回オリンピック・ミュンヘン大会 本部役員総務 | |
昭和52年8月 | 第9回ユニバーシアード・ソフィア大会 団長 | |
昭和58年7月 | 第12回ユニバーシアード・エドモントン大会 団長 | |
平成2年9月 | 第1 1回アジア競技大会・北京大会 団長 | |
平成4年7月 | 第25回オリンピック・バルセロナ大会 団長 | |
平成8年7月 | 第26回オリンピック・アトランタ大会 団長 | |
主な受賞歴 | ||
昭和39年10月 | 日本水泳連盟創立40周年記念功労者賞 | |
昭和42年12月 | 国際水泳殿堂入り | |
昭和58年11月 | 紫綬褒章 | |
平成元年7月 | 国際水泳連盟(FINA)大賞 | |
平成5年11月 | 文化功労者顕彰 | |
平成5年11月 | 雄踏町名誉町民 | |
平成15年11月 | 旭日重光章 | |
平成19年10月 | アジアオリンピック評議会(OCA)ゴールドピン ほか多数 |